朝の時間


ガザル歌手のバッバルさんが、最近時々歌の稽古に来ているスニータに話しかけています。

私もその場にいたので、一緒に聞いていました。



「今朝は歌の稽古したのか? 練習するのは早朝がいい。
 4時くらいから2時間ほどやって、それからまた少し寝たらいいんだ。
 朝のこの時間はとっても貴重な時間。自然界、そして宇宙の、全てのエネルギーが
 生まれる時間。汚れのないクリアな空気。
 この時どれだけのエネルギーが動くか想像できる? 
 はかりしれない広大なエネルギーが流れるこの時間に発声練習をする。
 自分自身の中に素晴らしいエネルギーを取り入れることができ、
 プラスのエネルギーに満たされる。何も発声にいいだけではない。
 考える事においてもとても有意義に働く時間なんだ。」



確かに、この時間帯の自然界の光と色の移り変わり、空気の動きはとても早い。
人工的には作り出せない自然の美しさと、新鮮さに溢れ、鳥も歌い始める。


インドでは、自然と人間の結びつきをとても強く感じる。気候と食べ物と体調にしても、
ヨガやアーユルヴェーダの精神にしても、自然と人間が密接に関連している。


インドでの生活の根底には、このような知識と知恵、考え方が過去から現在に至るまで
しっかり蓄積され、継承され、揺るぎなさを感じる。
我々が生きている上での根本的なものであるはずだが、時間や仕事に追いかけられていると
ついつい忘れがちになり、自然に対しても、自然と人間の関わりにおいても鈍感になっていく。


更にバッバルさんは続けた。



「ただし、ここで(朝の時間に)自分のことしか考えられない人は決して報われない。
 自分のことだけを考えながら発声練習したところで、上へとのぼれる道は見いだされない。
 自分というちっぽけなものに目を向けるのでなく、もっと広く、もっと大きい世界、
 そして、大きな宇宙を感じながら、その宇宙のエネルギーに自分の身を置く。
 その中で高い次元に目を向ける。
 多くの幸福、平和、自分以外の人々の喜びを考えられないようでは、何も始まらない。」



つまり、エゴがあってはならないということか…。ヨガや瞑想においても、
エゴを取り除くことで心のバランス、世の中の平和と喜びが訪れる事を説いている。



太陽とともに起き、自然界の恩恵を受けよう。

より広く、大きな宇宙の物差しを持ちながら一日一日を精一杯生きたら、
沈む夕陽もより美しく心に響くに違いない。
[PR]
by ayako-ondes | 2008-02-18 23:00 | Nature★自然