インドでの日々を綴る


by ayako-ondes
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日々勉強

来月2/14のヴァレンタイン・デイ。
様々な理由で当初の11月から予定がのびのびになっていた、バッバールさんのCDリリース日をこの2/14にすると聞いたのが数日前である。
何かが動き出すと、一気にワサワサガサガサ動き出し、色々なことが起こる昨今です。


昨夜は、バッバールさんの運転する車で一緒にドクターへ行くことになっていて、8時過ぎにスタジオを出ました。この時間帯は、とてもローカルな道でも多少の渋滞となり、道路は混み気味。近年、車の台数がどんどん増えているため、駐車スペースも追いつかず、その分道路も狭くなるというのも渋滞の一つの原因なのですが...。


しかし、インド人はそんな渋滞の中でもスピード狂。みんなが我もが我もと先へ行こうとするので、車が縦に並んで走るという光景はまず見られません。
最近、バッバールさんの運転が怖い私、昨夜も、自分の考えるブレーキのタイミングよりかなり遅く踏むので、「前に車、気をつけて」とついつい口走ってしまったのですが、「大丈夫、大丈夫」と。
前の車は見えているようではありました。


しかし、そのすぐ後、私の座る側の車間隔があまりにもギリギリで、ぶつかりそうになり、
ヒヤ〜と心臓が一瞬縮みました。
「Take care!!」また言ってしまいました。バッバールさん、「I’m taking care...」。
コレでも気をつけているのか…。


しかし、その直後、ほんの少しの隙間を見つけて、即座に車を入れ込み、追い越しまでして、こんな混んでいるところでよくやるな〜。

不意の来客で時間が押した上、我々の診察の後には、今度は違うドクターへ奥様を連れて行かなければいけないので、気持ちが急いでいるようです。インドでは医者、病院が夜遅くまで普通にやっています。


それにしても、走っている車の他にも、駐車中の車が車道にも乗り出していて、境目がわからず、本当にいつになくごった返していました。


そして、次の瞬間、えっ? まさか? このまま進む? と思ったと同時に、バリバリバリ...。
私の乗っている側を駐車中の車に側面全面擦り、やってしまいました。
あ〜ぁ、だからさー、気をつけてって言ってたやんか...。


しかしバッバールさんは車を止めず、そのまま進行。これがインド式なのか?
しかし、やられた運転手は追いかけてきているらしい。
その運転手がフロントガラスの前に来た! 
必死になって、「車を止めろ、あの車を見てみろ...」と言っている。
そしてバッバールさんの車を前から力一杯押し、しばし立ち往生。
しかしバッバールさんは車から降りず、「車道に駐車している方こそおかしい」と言い、進もうとすることしきり。

ついにその若い黄色の蛍光色の服を着た運転手はボンネットの上に乗っかった。
そして車は、彼を乗せたまま、数十メートル、約1ブロック分走った。その運転手の目はずっと車の中の私たちを見続けている。
こんな映画のシーンのようなことが日常で起こってしまう。一体、バッバールさんもどうするつもりなのかと思っていたが、ようやく渋滞のひいた、駐車スペースのあるところで停車した。

トークバトルが始まった。
どうも運転手は、ぶつけられたのは自分の車でなく、主人の車らしく、手を合わせて何とかして欲しいと時折バッバールさんに訴えるポーズをとりながらも、車のナンバーを控え、またバッバールさんの近くで話しをする時には、ワイパーを立ててそれを手でしっかりと握ったまま、運転席側に来て話しをする。徹底して逃がさないようにしている。

一方のバッバールさんは、「ayako、ドアと窓のロックをしっかりかけてそのままでいろ」と言い、自分も彼と話す時には、窓を少しだけ降ろしてそこから声を出している。


黄色い服の若者は、通りがかりの人に、事を説明し応援部隊を頼む。
こうして、何か事が起こると、いろいろな人に大きな声で説明する。また関係なくてもそれを我が身のごとくよく聞いてくれるのがインド人である。
通りがかりの2人の男性がその話しを聞いてくれて、ぶつけられた車のナンバーも聞いて、実際の現場を見に行ったようだ。


そしてしばらく、フロントガラス越しににらめっことなった。
バッバールさんは、相手の様子をよく見ている感じで、また黄色い服の運転手は、次に何と言おうかと必死で考えている様子。

「彼は何を考えているのか?」とバッバールさんに聞いてみたら、
「どうやってお金を巻き上げようかと考えている」と言う。
この手の接触事故はインドでは日常茶飯事のことで、その際には口が達者な人が大金をぼったくるというケースも多いようだ。
バッバールさんは、その彼がどんな人か様子を見ていて、それから口を開いた。
「実は、私は心臓の大手術をしていて今ドクターの予約が入っていて、これから病院に行くところだ。またその後には、大病をした妻を病院に連れて行かなければいけない。あなたはもう車の番号も控えたし、そのまま警察にどうぞ言ってください」と。

そうこうしているうちに、通りがかりの先ほどの2人の男性が、ぶつけられた車を見て再び我々のところへ戻ってきた。

「おいおい、車の傷はたいしたことないじゃないか。 あのくらいだったら、いくらくらいか…。
お金で解決したらどうなんだ」と言ってくる。
バッバールさんはそれはしたくないようだった。それはあまりいいことない。
「自分が知っている車の修理を紹介するから、とにかく明日話しをしよう」と言い、その2人の男性にも、自分は術後の身でこれから病院へいかないといけないことを言うと、その男性も、「早く病院へ行った方がいい、病院へ行かせてあげなさい」と運転手にも説得する。

何となくこのやり取りを見ている分には、運転手の若者もお金を巻き上げようとか、悪い人でもなさそうな感じがしてきた。これはどっちもどっちだなと感じたが、ババールさんも、ようやく自分の名刺を出し、明日ここへ来て、そこで話し合おう....と、ひとまず決着がついた。


そして我々はそのままドクターへと向かう。後ろからけたたましくホーンを鳴らしてくる車がいる。
今度こそはバッバールさんも「どうぞ、お先に」とスピードを緩め道を譲り、先へとやった。そして
「どうよ。このうるさいホーン、そして飛ばしてくる車。ホーンも本来はこんなに必要ない。
マナーもルールもあったもんじゃない」。
更に、「自分はどれだけこの車にお金がかかったことが、ぶつけた人、誰一人として払った人はいない」と独り言のように言った。


赤信号だって無視する人がほとんど、真面目に止まっている方が、後ろから追突されるのではないかと逆に心配になってくる。そして本来必要ないホーンの多発に関しても、騒音としか言いようがない。
バッバールさんは、本質的に、このようなインドの運転に関しては憤りを感じていて、いつもそれに戦っている。しかし、圧倒多数の運転手に対して太刀打ちできないのが現実。
いざという時には、自分も打って出なければ、損をするのが落ちである。ストレスがたまるわけである。


デリーの地下鉄にしても、エスカレータで急ぐ人のために列を開けるということは絶対にない。また降りる人を待って乗ってくる人もいない。
降りようとするホームには、ギラギラの眼をした人だかりが出来ていて、その固まりがそのまま、開いたドアに押し流れてくる。。どこから降りたらいいのか? 私はそこに真正面から突っ込んで行くこともある。幾度か、各ドアにメトロ職員が立って指導をしていたことがあったが、それでも全く効果はない。


インド行きの飛行機にしても、到着とともに、人々はわれもわれもと率先して先を行きたがる。
この殺気、あ〜ぁ、インドに来たなと実感する。


お店においても、他の先客があっても、並ぶことなく、自分の買いたい物を来るなり告げる。
ここで順番良く待っていたり、黙っていては、ただただ残されるだけである。


時々、一般に通用するマナーを心得ている人が、順番の指示を出したり、待っている人に気づいてくれたりすることもあり、そんな時はホッとする。


日本とは違うことがたくさんあり、このようなことに対して、ただただ、インドはひどいところだと感じる人も多いと思う。確かに、なっていない点は多いのである。
しかし、このインド人気質は、決して物事をネガティブに考えないので、違う場面ではとても効果的に働くことも多いのである。

そういうことに日々遭遇しつつ、自分の固定概念を打ち壊されていく。そして、改めて日本であった出来事などを思い出すにつけ、人により、様々な捉え方、考え方があることと実感する。
日々そんな人間勉強が続いているけれど、狭い考え方、ネガティブな考え方はしたくないと思うのである。
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by ayako-ondes | 2008-01-15 10:00 | Diary★日記